ウェブとかあれこれ

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地方における口コミ誘発

全国的な展開を図る、例えばナショナルプロダクトメーカーが最近では主にブログを利用した口コミ誘発的な施策を打つことが多くなってきた。当初見られた、半分やらせっぽいものは影を潜めて、あきらかにタイアップとわかる手法をとるとか、アルファブロガーなど、有名なブロガー向けに製品発表をしたり。サンプル申し込みの条件で、「ブログを開設していること」というようなものも出ている。

では、地方で、かつその地方だけのローカルな戦略をとっている企業はどういう手法が使えるだろうか?

最近では、mixiなどでも地方としてセグメントされたコミュニティもそこそこ登録者があるし、「ローカル」をターゲットにしたブログサイトも出てきている。こういうところから戦術を練るのもひとつだろう。また、地方新聞サイトなどは、有力な媒体だ。

ただ、やはり前提として、企業自体の情報発信力が低い段階では口コミ誘発は起きない。まずは企業自身、特に経営者や製品、サービスの責任者が背水の陣で濃厚な情報を発信し、ネット内におけるプレゼンスを高め、その後、地方における「ハブ」になっている情報発信者とリアルも含めて懇意となり、ネットワークを地道に拡げていくのが最善の策だ。近道はなかなかないと思ったほうが良い。

想いの共有、共感

高度経済成長期のやり方そのままでは成功しない時代になってきたことは、僕らはバブル崩壊前後から気がついている。ただ、気がついていながら、次の目標とするモデルが見つからず、長い長いトンネルに入っている。中小企業のオーナーの方々や、老舗のメーカーの方々と話していても、「もう昔のやり方は通用しない、問屋も頼りにならない・・・」と嘆かれる方が多い。

その活路としてインターネットを考えられる方が多いのだけど、そこは情報が一瞬で比較される世界。中途半端な気持ちと、中途半端なコンテンツ、情報では結果を何も残せないまま苦しさが増すばかりだろう。

では、どういうスタンスで臨めばいいのか。

僕自身にもしっかりとした答えがないのが本音なのだけど、時代を大局視点、鳥の目できちんと掴み、俯瞰して、その上での局所対応が必要なんじゃないだろうか。経営の本質であるのだけど、なかなかできない。まして、ウェブを戦略の中心に置かずに、戦術の一方法と考えていると、そもそも難しいだろう。

今の時代は僕なりの肌に感じることを述べると、これまでになく、「想いの共有、共感」が大事になってきているように思う。単に情報が多いとか新鮮であるだけではだめで、そこに魂のこもった想いがあって、かつターゲットユーザーがその想いに共感できないとなかなか成果はでないんじゃないだろうか。

そういうことをずーっと昔からやっている人も、企業もいる。僕らはその想いの深さと、僕らにも必要であることを気づいてないだけだったのかもしれない。

ウェブ時代の自社ウェブサイト

現代はまさにウェブ時代です。「はぁ?」と思った経営者の方は要注意。ネットでの時間活用の多い若手社員は、間違いなく「ウェブ時代」を突き進んでいると思ったほうがいいです。彼らは高校時代、学生時代からネットがある環境で育っているのですから。中年になってワープロが出てきた世代とは別物と思わなくてはいけません。

最近では梅田望夫さんをはじめとしたエバンジェリストによって、ウェブ時代の生き方がなにかと語られています。「ウェブ時代5つの定理」という本も出ており、これまでの価値観とはまったく違った若手が増えていると思うべきです。

そういう時代背景にあって、自分の会社のウェブサイトが、「前時代」的であったらどうでしょうか?その若手はずっとあなたの会社で働く意欲を持つでしょうか?

「うちの会社のウェブってどうしようもないんだよねぇー。俺が言ってもしょうがないんだけど。」

という感じで無力感をもたれますよ。ウェブは会社パンフのネット版ではありません。しかも見た目だけいいものでは意味がありません。経営の本質を理解した上で戦略的に活用するインフラと言えます。

自社のウェブを軽視すると、社員の未来への活力を削ぐことになるやもしれません。

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