ウェブとかあれこれ

« 2008年2月 2008年4月 »

コンテンツに魂を込めよ

前々回の「「我が社には情報がない」という思い込み」で、社内に情報はいくらでもある、それこそうじゃうじゃある、というようなことを書いた。(ちょっと違うが)

ただ、闇雲に「情報」を発信しまくっていいものではない。「情報」を集めることは貪欲に進めればいいが、その「情報」をどのように加工し、編集し、発信するかは注意が必要だ。ここで思い出して欲しいのは、リニューアル前にやって欲しい前提条件のひとつ、

・ゴール設定

言い換えれば目的の設定だ。

先日、「麺通団団長」で有名な田尾さんとシンポジウムをご一緒する機会があったのだけど、田尾さんも力説されていた。手段ばかりの話になって、目的がないことが多い。「誰を、どうしたいのか?」という部分が抜け落ちている。「商店街活性化」とか「地域活性化」とか。

5W1Hとまでは言わないまでも、せめて、「誰を、どうしたいのか?」は必要だ。このゴール設定がありさえすれば、その後の作業は明確だ。明確だが簡単ではない。集まった「情報」に対し、ゴール設定、目的にあわせて「魂を込める」必要がある。

シンポジウムが終わってから、講師控え室で田尾さんに質問した。

「その魂を込める作業が誰にでもはできんですよね。できる人少ないですよね」
「そやなぁ。だからそういう時は自分達で全部やろうと思わんと、外から連れてこなな」

そうなのである。残念ながらこの「魂を込める」作業は誰にでもできるわけではない。運がよければ社内にいる場合もあるだろうが、いなければウェブ制作会社に相談することになる。が、ウェブ制作会社にもいない場合が多い。GofieldではGofield内の精鋭を出すこともあるが、人数が限られていることもあり、パートナーの編集者に依頼する場合もある。

いずれにせよ、「いなければ、外から連れてくる」が原則。といいつつ、「できる」「できない」の判断は必要なわけで、これには日頃から良質なコンテンツに慣れ親しみ、研究しておく必要がある。でないと、出来上がったコンテンツに魂が入ってるかどうかの判断もできないし。

「魂を込める」作業は他の力を借りるにせよ、借りないにせよ険しい道ではあるのだ。

Web標準化がひとつのヤマ場

中小企業のオーナーの方のご相談を受ける機会が多いのですが、最近実感するのは、ある程度の危機感を前提に、オーナーの方ご自身が真剣にウェブ戦略に関して取り組んでいるということです。ステージの最初は、オーナーの方がウェブ制作の勉強を重ねて、サイト作成を進めておられます。先日もある工務店様の豊富なコンテンツを前に素晴らしいなと実感しました。

サイト改善の4つの前提の中で、「目的の明確化」「体制の構築」「アクセス解析の準備」はわりとスムーズに進むのですが、「Web標準化」は、やはりハードルが高いとのこと。それまで学習されてきたことを根本からひっくり返されるように感じるとのこと。これは僕も過去に体験しているので想像できます。

GofieldではW3Cが提唱する XHTMLとCSS(スタイルシート)を使用した「Web標準」に沿ってコーディングを行います。「Web標準」でのコーディングを行うことによって、SEO(検索エンジン最適化)、Webサイトの軽量化、メンテナンス性の向上、アクセシビリティの向上等、様々な効果を期待することができます。

より戦術的な施策を実行しようとした場合、やはり「Web標準」であることが前提になります。施策の効果を最大化し、その分析をするには、「Web標準」で作成しておきグレーな要素を排除せねばなりません。

「Web標準」への移行段階で、さらに勉強を重ねるか、一部だけでも制作会社に外注するか。決断のポイントです。

「我が社には情報がない」という思い込み

SEO対策などと言うまでもなく、ウェブサイトを作って何がしかの目的に向かって進むためには、「情報発信」はやることが決定している。決定しているはずなのだけど・・・。

中小企業のオーナーの方々とウェブサイトの活用に関して会話することが多いのだがサイトの目的やゴールをひととおりお聞きして、具体的な戦術面の話を進めている時、僕は小手先の技術よりも、きちんとユーザーが求める「情報」を発信していくことが最も重要なのだと訴える。検索エンジンを利用して辿り着いたユーザーの方々が欲しいのはその「検索キーワード」にマッチした、問題を解決してくれる「情報」だ。

ところが、オーナーの方々が最初に発声する一言は、

「いやぁ、我が社には発信するほどの情報がありませんよ・・・」。

本来なら、

「もうウェブサイトで何か戦略を考えるのは辞めにしてはどうですか?」

というべきだろうか。そこは僕も笑顔を保って具体的な例をあげ続ける。

・商品に関しての開発秘話
・従業員に対して思っていること
・従業員の皆さんの日常
・会社の歴史、思い入れ
・その業界のプロとしての裏ネタ
・用語集やFAQ
・お客様の声

ここまで話してくると社長の顔も変わってくる。そういうことならいくらでも「情報」があるんだなと納得顔。

コンテンツを増やしたなら、ログ解析を進めて、どういう話題が対象顧客のニーズにマッチしているか検証していくことになる。

1

▲ページのトップへ