マラウイの旅は続く。
青年海外協力隊の皆さんの活動の現場を実際に見たことがないので、当日までは少々不安でした。主に「邪魔にならないだろうか?」という不安でしたが、まぁ、僕もいいおっさんですんで気を大きく持って訪問。
この日は高知出身の中平有隊員。「土佐のいごっそう」というよりは、モデルのような雰囲気。出会いからの明るい笑顔に調査団の面々も安心して顔がほころびます。訪問したのはムジンバ県北部保健事務所カウチェヘルスセンター。サバンナの真ん中にある診療所と保健所が一緒になったような施設。中平さんはそこで栄養士として妊産婦さんや病気になった方々への栄養指導を実施しています。2017年度第一次隊ということなので、7月からマラウイに来られてて、現場に入ってからはまだ3ヶ月程度だと思うのに、既にスタッフや上司の方々からの信頼が厚いのがすぐにわかりました。
ちょうどママたち対象のヘルストークが始まるというので見学させてもらいます。テーマは離乳食のようですね。椅子が足りないぐらい赤ちゃん抱えたママたちがぎっしり。と、突然手拍子がはじまって、みんなが歌い始めました!なんだなんだ!!
上の映像は30秒ですが、実際は5分以上。もっと長かったかな。スタッフが音頭をとって場をあたためてくれてるようですね。ママたちみんな歌うまい!ちゃんとソロパートもあったりしてそれが自然と流れていきます。感動。かなり感動。けど、ちょっと場があったまり過ぎちゃうかと心配なぐらい(笑)
続いて中平さんのヘルストークが始まりました。驚いたのが現地語での講和です。いちおうマラウイは英語が公用語ではあるんですが、小学校の後半にならないと英語はあまり使いません。事情があって小学校途中でやめる子供も多くて、普段使わない英語はわからない方々も多いそう。ママたちも関心の高い赤ちゃんのための講和はやはり現地語主体なのですね。しかもマラウイは多くの部族から成り立っていて、それぞれ言葉が違うので、中平さんが駆使してるのは「トゥンブカ語」。これも滞在3ヶ月とは思えないレベルです。そうとう強い意志を持っていないと無理な話です。
現地の食材、食生活をよく観察して、ママたちが実践可能な指導を実施されています。ある村を訪問して、食事をご馳走になったことがあったそうですが、その時に栄養指導した六大栄養素のことなどが活かされていて感動されたとか。その村の方たちにしてみれば無理をしたご馳走だったかもしれないのだけど、ほんとやりがいを感じた瞬間だったそうです。
ヘルストークに使う紙芝居形式の資料は中平さんオリジナルの手書き。ちゃんと笑いどころも織り交ぜて、ママたちを飽きさせない工夫が随所に。こつこつひとつずつ実行していく姿勢が伝わってきます。
3ヶ月で既に順調なスタートを切っているように感じる背景には、高知県民とよく似た「おせっかい」なマラウイの人たちの気質があるのだとか。スタッフや周辺の方々と、支え、支えられのいい関係があるのですね。
マラウイに滞在していてわかったんですが、マラウイは強力な口コミ文化。テレビも新聞もないのに、昼下がりの樹の下でのおしゃべりなどで、ものすごい速さで伝播していきます。
中平さんのような草の根の日本人の活動が、やがて日本人全体への感謝や信頼となって強力な口コミで伝わって行くのだなと実感しました。
このレポートまだ続きます!
(続く)
砂浜美術館のHIRAHIRA FRIENDSHIPをマラウイ共和国ムジンバ県カウチェで開催!!
僕も地味な顔ながら草の根交流。
僕たちの乗ったミニバスを素敵な笑顔で送ってくれた中平さん。次回お会いした時は、旨い日本酒呑みましょう!体に気をつけて毎日の挑戦、頑張ってください!