二分間の冒険とならんで大好きな日本のファンタジーの傑作。
女の子、リナの夏休みの不思議な物語。
冒険的な要素があるわけでもなく、わりと淡々と話は進んでいくんですが、登場人物(人物以外も)みんな魅力的で優しさに溢れていて、夢中になりながら大人なら2時間程度で読んでしまえます。
日本のファンタジーでは王道の少年少女の成長物語でもあるんですが、読み終えた直後から物語世界への郷愁というか懐かしさ感に包まれて、なんとも言えない幸せな気持ちがこみ上げて来ます。
主人公リナがポニーテルを両手で二つにわけもってキュッと引っ張って気合入れるのが、我が家の娘とかぶってにやけてしまいます。
読んでるとわかるんですが、このお話は「千と千尋の神隠し」に多大な影響を与えたとのことだけど、ほぼ原案じゃんか(笑)。けど、まったくおどろおどろしいところはなくって、ほんと爽やかな展開。おすすめです。