毎朝、社内でAllHandsってことで全メンバーの会合を持ってるんですが、週に一度は僕がショートコメントします。その話の共有。
話題は、Mさんが出してくれた、
「問題発生したお客様には直接会って共有して、解決を図ることの重要性」
ということ。この手の話は他のメンバーからもよく出る話題で、
「メールだけじゃなく直接会話することで意思疎通が図れた」
というニュアンスの意見はよくあります。僕自身、前職、前々職で営業成績をそれなりに残せたのは、
「課題は現場にある!」
と考えて、毎日顧客先に通い、言わば足で稼いだと自負していました。メールやFAXに頼っちゃいけない!という感じです。
直接会って話すことの重要性は、対お客様だろうと社内だろうともちろん今も変わりません。
ですが、最近、ちょっとある考えが、並行して浮かんでいます。
単純に、
「会わないと伝えられない程度の文章力」
しか持ってないんじゃないかと。
前職のシリコングラフィックス時代、本社のある米国のセールスマンのスタイルはほとんどが電子メール、ボイスメッセージ、テレカン(電話会議)でして、クライアント先に日参するようなことはないと聞きました。その時は、
「まぁ、そうだよね。あれだけ広い国土なんだから。それに比べて日本は狭いからお客さんのところに通えちゃうね。」
ぐらいに思ってました。まぁ、それも事実なんですが、それ以上に米国セールスマンたちの論理的な文章を書くことの優秀さが僕らとは段違いだったんじゃないかなと感じています。それぐらい僕たちは、公的教育においても、大学教育においても、自分での学習においても文章力を磨くことを怠っているんじゃないかなと。
(英語はもちろん、日本語の文章力なくても大学に入れるし、卒業できるし、大手企業に就職できちゃいますもんねぇ・・・)
結果、説得力ある論理的な文章が書けないと自覚もないままにメールを書き、説得できず、あるいは説得をあきらめ、直接話す重要性が増しているんじゃないかなぁ。声や表情、身振り手振りといった情報を総動員する必要が出てきてしまっているんじゃないかな。
もちろん、繰り返しますが、お客様と会って暗黙知的な部分の共有や、直接ビジネスに関係ないことでの共通話題の積み重ねなどはほんと重要です。社内のメンバーと会話を重ねることもチームワーク作りには大事です。
が、しかし、
「会って話す」
ことの重要性を理解し、実践することと同じぐらい、
「文章で相手に伝える」
ところを軽視してはならないなと感じました。で、これはそう簡単なことではありません。子供時代からの積み重ねですし、大学ぐらいで総仕上げ的に完成させておきたいぐらいなので、いい大人が身につけるのは大変でしょう。それでも手遅れと思わずに、精進したいものです。これから人材を探す人は、これまで以上に「文章力」を重視してはいかがでしょうか。ホワイトカラーの生産性向上はこのあたりにも問題があるかもしれません。遅くまで残ってメールや報告書に時間かかってる人はやばいですよ(笑)