経営者だけじゃなく、そしてビジネスマンだけじゃなく健康な身体を維持することは人生を楽しむ上でかなり重要な項目です。バブルの時代のような「不健康自慢」をしている人がまだまだいますけど、もっと危機感持った方がいいんじゃないかなぁと感じますぞ。もちろん、「健康」の尺度は人それぞれですので、「健康ファッショ」的なことを言いたいのではありません。
僕は子供の頃からどちらかというと「瞬発力系」の運動が得意で短距離走や幅跳び、垂直飛びなどでは高得点でした。加えて、中学から始めた柔道では毎日自分の体重の倍ぐらいの連中と練習していたので、いつの間にか筋肉もついて、背筋、握力なども学年でトップクラス。ただし、「持久力系」は苦手意識もあって全然ダメでした。
社会人になってもまだまだ筋肉の貯金があって食べ過ぎても太らなくて、体型は維持していたのですが、運動をする機会は減ってしまいました。趣味で登山は高校時代から続けていたのですが、もともと持久力はないとあきらめていたので、特にトレーニングもせず、毎回超スローペース登山でした。
そんなこんなで、結婚して、子供ができ、学生時代に55kgだった体重も72kg、体脂肪率24%ほどに肥えて、
「もう僕もおっさん体型に移行していくんだなぁ。まぁ、そういうほのぼのパパもええかな・・・」
と、99%ぐらいはあきらめかけていました。何を食べても美味しい、食欲旺盛な5年前の夏のことです。常にお腹がいっぱいな日々でした。
そんな後ろ向きな時、周囲で巻き起こったのがジョギング、マラソンブーム。友人たちが次々にマラソンを始めて、みんながみんなその充実振りを語り、僕を誘うのです(笑)。個人の情報発信が手軽になってきたこともあって、
「朝ジョグスタートしました!」
「朝も走ったけど、今からもう一回行ってきます!」
などと、リアルタイムに目に飛び込んできます。そして、レースに向けたトレーニング、準備、当日の汗と苦労の末に完走した感動。完走できなかった悔し涙。そういうものを頼んでもいないのにレポートしまくるんですね(笑)
気が付けば、僕もランニングシューズとトレーニングウェアを数年ぶりに買って、走り始めていたのです。最初の朝のことは今でも覚えてますが、2.5km程度のコース。走り出してすぐに息が切れて、後半は歩くしかなくって、40分かかりました。体力がほんと無くなっていることを痛感しました。
それから意気込んで続けるものの、すぐに膝痛が出て歩くのも困難な状況。やっぱりロング走は僕には無理なんじゃないかと感じましたが、身体の声に耳を傾けて、少しずつ距離を伸ばしていきました。
最初のハーフマラソンは、4年前の小豆島のオリーブマラソン。わけわからないまま走って、苦しみながらなんとか完走。その後も、タートルマラソンや酸欠マラソン、丸亀ハーフと誘われるままに出続け、経験を重ねるごとに自分なりの走り方を考え、身体と対話して、とにかく故障しない身体にしようと頑張ってきました。興味半分でフルマラソンよりも長い距離を走るウルトラマラソンの世界に入ってしまって、今では100kmに挑戦する日々です。
結果的に体重は62kg(10kgダウン)、体脂肪率は15%(9%ダウン)。一番の資産は、学生時代は上半身中心だった筋肉が、脚を中心に強化されてきたことです。しかも赤身の柔らかな筋肉。スロージョグとフォアフット着地のおかげか、故障もなくなりました。
免疫力が高まったのか、風邪もひかなくなり、ここ三年ほど二日酔い以外で体調が悪いことはありません。集中力も高まっていると思います。ストレスも感じないので食べすぎも減りました。ただ、飲酒は習慣化してしまっているのでなかなか減りません・・・。走り終わった後のビールが美味い!ってことが脳みそに沁み込んでるんですよね・・・。
最近では、息子と娘がジョギングのパートナーになってくれまして、休みの日の朝や、夕方に誘い合って出かけます。お散歩気味にゆっくりと季節の変化を楽しみながら。少々の雨でも走っちゃいますよ。なんとなく青い感じだった息子ですが、日に日に逞しくなってるのがわかります。
そして何より走る友人たちの存在でしょう。全国、全世界から届く情報が、僕の走り出す力となります。リアルにも一緒に走ったり、飲んだりする時間の共有があって、ひとりで走る時も孤独じゃない感じになるんですよね。
「いやぁ、僕は無理です」
「わたし、生まれてこの方、まともに走ったことないです」
「そんな、レースだなんて・・・」
と、おっしゃる方多いですが、僕もそうでした。ジョグやマラソンだけでなくなんでもいいと思うんですが、「もうこの歳では無理」とか「私はもともと無理」というのはなんとかなると思います。ただ、確かに、無理をして体を壊しては意味がありません。
必要なのは、
・自分の身体と対話する謙虚さ
・一緒に楽しんでくれる仲間
じゃないかなと思います。