「経営者とは孤独である」
ということに大きな声で反対する人ってどれぐらいいますかね?たくさんの経営者の方と会ってきましたが、皆さん「孤独」を感じてます。たとえ、従業員と仲良くても「経営者」としては孤独。経営者同士の集まりに参加しても、自社の問題と本質的に向き合う時はやはり孤独。経営者の孤独は避けられないのかもしれません。肉親を後継者指名したところで、それは孤独な経営者をひとり増やしただけなのかも(笑)。
昨日、17日後に迫ったサロマ湖100kmウルトラマラソンのトレーニングと思って、先月に続きひとりでロング走を実施しました。先月は川之江駅から高松駅までの70km。これはスピードというより、70kmをひとりで完踏できるかどうかの根性試し。けっこうきつくって、「これがひとりウルトラと言うものか!」とメンタルの弱さを思い知ったわけです。
そして昨日。公渕森林公園で55km、7時間走を実施しました。しかも昨日はサロマ本番を意識して、ペースも実戦に近づけました。走り始めてすぐにアップダウンの多い公渕を場所に選んだことを後悔しました。「こんなん、7分/kmで走り続けれるわけないやん!」などと。それ自体、既に言い訳が始まっているのですよね。
それでも10km、20kmとなんとか7分/km程度のペースでラップ刻みます。たまにFacebookなどで応援をいただいただけで元気になります。30km、40km・・・。
30kmを超えたところからはサロマ本番でも精神的にきつくなってくるところです。昨年はここで言い訳ばかり考えて走っていたことを思い出します。走ってはいたんですが、スピードは激落ち。今考えると「楽なスピード」で走っていたんだと思います。「これが限界。なんとか走ってる。」という感じ。ここで気持ちを強く持ってペースを上げれるかどうか。
正直、昨年はまだ膝痛を抱えていて、30kmを超えてから走ることにまだ身体ができてなかったと思います。気持ち以前に基礎体力が足らなかったんですね。
しかし、昨日走った感覚では少なくとも膝も、足首も、腰も、どこも悲鳴を上げず、40km過ぎてからも6分/kmで走ろうと思えば走れました。7分/kmは楽勝です。ただし、気持ちさえ折れなければ・・・。
孤独と闘って走っていると、
「もういいじゃん。休もうぜ。誰も見てないんだし。十分頑張ったよ。」
という誘いが何度もやってきます。この誘いを振り払って、イメージどおりのスピード感で少々の痛みは忘れて走り続けられるかどうか。その先にしかフィニッシュはありません。昨日走り終わってからどうやってこのメンタル面を克服するかずーっと考えていたんですが、
「何が何でも完走してやるという想いを持てるかどうか」
かなと、今は思います。「何が何でも!」という想い。
昨日は孤独な中で頑張ったわけですが、これに沿道の声援や、同じく必死に先を目指すランナーが加われば絶対大丈夫という気持ちが今は強いです。
経営も、孤独な中で「何が何でも!」という想いで戦略を考えて自分自身が実践し、これに従業員をはじめとするステークホルダーの協力、声援が後押しし、経営者仲間の踏ん張りを横目で見ることで目標に近づくのではないでしょうか。
必要以上に自分を追い込むのはほどほどにした方がいいのは間違いないのですが、基本は孤独を感じて慰めあうのではなく、まずは孤独の中で自分を強くする。これが大事なのかもしれません。