Gofieldの売上の約6割が法人向けのウェブ事業、約4割がリテール向けの通販事業ということは何度か書いてきましたが、その法人向けウェブ事業のうち、約7割強が「運用メンテナンス保守契約」による売上です。長いお客様は創業後すぐからですので、もう12年のお付き合いとなります。また、スポット的なお客様も継続的にご発注いただける方も多いので、それらを含めると、既存のお客様方に支えられている会社であることがわかります。本当にありがとうございます。
よく社外での営業の勉強会や呑み会の席で営業方法の細かい話になった時に、僕がこの運用メンテナンス保守契約を中心とした既存のお客様方と「定例会」を実施している話をするとみんなビックリします。「なんでそんな面倒なことしてるの?」などと。
僕が最初に就職した株式会社日立製作所は、富士通、NECとならぶメインフレーマー御三家で、コンピュータ関連の事業部は売上の多くを「計算機のレンタル」と「保守」「付随する工事」などで構成していました。つまり毎月売上があがるパターンなのです。僕たち営業とすれば長期契約のお客様の様々な問題解決をし満足度を高め、また次の長期契約につなげるのが重要です。そこで多くのメインフレーマーが実施していたのが「定例会」でした。このパターンを日立にいた頃にとことん叩き込まれて、僕にとっては当時、定例会こそ全てだなぁと思えるほどお客様も喜んでくださっていたし、僕もお客様の信頼を得る重要なシステムだと感じていました。双方のマイルストーンになるというイメージですかね。
Gofieldを創業して、いくつかのお客様から案件をいただき始めた頃から、単発のビジネスではなく、長いお付き合いになる方法を考えないと、結果的にお客様のためにならないし、無駄な営業コストがかかることになるのはわかっていたので、「運用メンテナンス保守契約」のお客様を大事にすることに注力してきました。現在は100社以上のそういったお客様に支えられているわけですが、そのお客様方との月に一回の「定例会」は重要なコンタクトポイントです。
ドキュメントとしては、いろいろ違いはありますが、
・前回の議事録(案)
・アクセス解析レポート
・作業報告書
・ご要望、懸案事項リスト
などが主なものとなり、これにお客様にとって参考になるような新しい情報を持参するなどします。
前半は淡々と担当のアカウントマネージャから報告をし、随時質問やご意見をいただくのですが、後半はだいたいフリーディスカッションとなります。その中にけっこうお客様の本音と言うか不満やご要望が見え隠れするので、できるだけ現場で掘り下げて、リストに掲載できるようなアクションプランにします。
けっこうご要望の中にはお客様サイドで実行していただく必要があることもあったりするので、項目ごとにどちらが担当し、いつまでに解決するのかということを決めます。問題が抽象的だったり大きな話だったりする場合はできる限り因数分解して着手できるレベルに落とし込みます。
そうです。月に一回、一緒に課題を整理して前に進める共同作業を実施するわけです。しかもそれを1時間以内に。
会の終わりには必ず決定事項の確認と、次回の開催日時を決めるのを忘れないようにします。終わりのタイミング時に、「よし!また一緒に一ヶ月がんばりましょう!」という空気にすることが重要です。
お客様が要望を僕らに連絡するにせよ、僕たちがお客様を訪問して何かヒアリングするにせよ、不定期だとお互い遠慮してしまって、なかなか前に進まないものです。一見、「定例会システム」は手間を増やすだけに思えるかもしれませんが、お客様と僕たちが一体となって共通の目標に向って進むための大切なシステムなんだと思います。