03/192012

経済成長神話が終わる中で僕らが進むべき道は?

移行期的混乱―経済成長神話の終わり
平川 克美
筑摩書房
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昨年の震災を期に、様々な人がパラダイムシフトを実感しているかもしれませんが、実際にはその前から有史以来の「移行期的混乱」に突入しているんだということを教えてくれる一冊です。

総人口の減少を食い止める方策は、さらなる経済成長ではない。あるいは経済成長を続けるための方策は、総人口の再増加でもない。むしろ、それとは反対の経済成長なしでもやっていける社会を考想することである。その考想がひとびとに共有されたとき、人口動態もまた平衡を取り戻すはずである。
しかし、当分の間は、経済成長待望論者による生産性向上と富の収奪のための様々な試行錯誤と、行き過ぎた金銭信仰のために破壊された労働倫理、そして拡大を続ける格差などによる移行期的な混乱が続くだろう。(本書146頁)

本書を読んでると、政府や自治体が取り組んでいる経済成長に向けた施策や、少子化対策などがなんだか「焼け石に水」、「やってますよメッセージ」に思えてしまいますね。まぁ、そうなんでしょうけど。「移行期的混乱」の中でのひとつの現象なのかもしれません。

僕たち今の20代~40代はこの「移行期的混乱」を生きていくことがさだめられているわけです。安定期を目にしないまま(笑)。ならば運命と思って今を楽しく生きねばなりませんね。

僕自身がイメージしていることを少し書きますと、

1.仕組みをいくつも作ってリスクヘッジしつつ、一定の収入を得ている人を集める。
2.地域コミュニティにおいてNPO的な組織を中心に地域の住みやすさの最大化を目指す。
3.地域とは「小学校区」を基礎単位とする。

日本の習慣では「NPO」の役員でそこそこの報酬を得るのはちょっと難しいかなと思うのです。特に地域コミュニティNPOだとさらにハードル高い。

なので、個人的な収入はNPOに頼らずビジネス創出で作っておいて(サラリーマンではなく)、週に数時間働くだけで、生活に困らないようにしておきます。その上で、余った時間を地域コミュニティNPO活動に使うのです。こういう人材がたくさん地域に集まってくるように地域の魅力度、NPOの魅力度を上げていきます。別に起業家である必要はなくって、ネットなど活用して、生活に十分な収入を上げているなどの人ならOKなわけです。経験豊富な50歳前後のセミリタイア組なんかもいいですね。

そういう人材をコアメンバーにして、地域の課題に取り組んでいくわけです。その際、貨幣経済だけでなく、評価経済、贈与経済など顔の見える間柄ならではの手法をネットとリアルを相互活用しながら進めていくことになりそうですね。「年金があまりなくっても、あそこだったらやっていける」という感じ。

なんか説明がだらだらしてきそうなので本日はこのへんで。なんとなく伝わりますかね?続きはどうぞ呑みながら議論しましょう。どっちにせよ、面白い、収入を得る仕組み作りに長じた人は、ぜひ僕の近所に引っ越してきてください(笑)。持っているエネルギーが多くって、経験豊富だけどまだ若い、っていう力強い人間をどれだけ集積できるかが鍵だと思っています。

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