NPO法人アーキペラゴで今年度も進めてきた「ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングプロジェクト」も大詰め。
24回に渡って開催した島々でのビーチクリーンアップ&ビーチコーミングの報告展と漂着物を利用してのクラフトワークショップです。それに先立ち前夜祭的に鹿児島大学教授の藤枝先生をお招きして「瀬戸内海とミッドウェーのごみの話」と題して講演会を実施しました。
毎々、藤枝先生の話は興味深いのですが、今回はミッドウェー、ハワイでの調査の内容も盛り込まれて、僕たちの日常の生活が、瀬戸内海経由で遠くミッドウェーやハワイの生物にも深刻な影響を与えていることをあらためて実感する機会となりました。
ただ、では発生抑制の声かけをすればいいのかというとそれでは効果が薄い。川の河口などで回収するような「流出抑制」も必要とのこと。また、回収に関しては継続が重要なのだけど、できればゴミが多く集積している場所を狙って、「重点回収」が効果的。なるほど。
そして何より関心を持っている層へのアプローチ。行動につながる勧誘ですね。今、僕のこれを読んでる方は多少は関心持っていただいていますか?関心の中身は、「海行きたいなぁ~」「ヨット乗りたいなぁ~」「浜辺でお宝拾いたいなぁ~」「森田と一日遊んでみたいなぁ~」というのでかまいませんので、次回、何らかのアクションを僕が実施する時にはぜひ参加ください。
今回、リピーター化して何度も参加いただいた方々いらっしゃいますが、皆さん、ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングの面白さに惹かれてのことです。決して義務感や使命感ではありません。僕が企画してるのも、みんなと浜辺に行ってわいわいやってるのが楽しいからなんです。ほんとですよ。
リピーターの方々は「キャプテン」としてイベント主催できるだけの経験を積まれたと思うので、ぜひ企画ください。全面的にお手伝いします!
報告展には一般社団法人JEANさんからお借りした漂着物の標本展示の「トランクミュージアム」と環境に与える影響が理解しやすい「写真パネル」を展示したのですが、加えて、藤枝先生の貴重なお宝を特別展示!来場されたビーチコーマーの方からは、「こんなお宝をよく本人不在で貸し出してくれましたね!」とびっくりされてました。ほんとそれぐらい貴重なのです。拾ったときの藤枝先生のガッツポーズが見えてきそうなお宝ばっかり。
写真パネルにはなにやら息子も感じるところがあったようで、真剣に一枚一枚読んでました。プラスティックゴミが野生生物に深刻な影響与えているわけですが、それは昔からのことではなくって、ほんのここ数十年の人間の便利さを追い求めた結果なのですよね。僕たちの世代の選択。
漂着物クラフトワークショップは、オンバファクトリーの大島さん、山端さんに指導いただきました。僕たち家族は日曜日の大島さんのフォトフレーム製作に参加。息子も娘も真剣な表情で作品を作ってました。
まちから出たゴミが川を伝わって海に漂い、貝殻や流木と一緒に浜辺にたどり着く。それを僕たちが拾って、まちなかでアート作品に変わる。
なんだか不思議なことだなぁと思いながら眺めていました。
今年度、ビーチクリーンアップ&ビーチコーミングや講演会、展示会、ワークショップへと参加いただいた皆さん、ありがとうございました。来年度以降も様々な方法で瀬戸内海の漂着ゴミ問題を考えるプロジェクトは進めていきます。面白く、楽しく、深くご一緒しましょう~!