昨晩、少々酔った頭で橋口 譲二さんの「子供たちの時間」を一気読み。読みながら、ニヤついていたので、かみさんはかなり怪しんでいた様子。けど、続けて読み始めたかみさんもニヤついてました(笑)
1999年に出版されたこの本は、その頃の5年生、6年生の子供たちに橋口さんが直接交渉して、モデルになってもらって、ポートレートを撮影し、かつ、インタビューした内容を綴ったもの。
僕が9歳からの子供たちの成長、そして父の役割を考えるのが生涯の研究テーマだということは何度かここでも書いてますが、ほんとそういう興味を満足させてくれただけでなく、純粋にその歳の少年に戻り楽しみ、また今後の我が家の子供たちのことを思って不安と責任感に包まれる一夜になりました。
朝食を赤裸々に書いてるのは面白いですね。あんまん2個、肉まん1個とかリアル。
総じて、みんな冷静に自分を分析してるなぁと感じました。それゆえに、親としていろいろ問われている感じになります。
辛い時の解決方法とか自分なりに持ってたり。ドアを蹴ったり、紙を切ったり、物にあたる子供たちが多いですね。みんな悩みながら生きてるなぁ。でも、それでいいんですよね。どんどんぶち当たって、当り散らせばいいと思います。
それでも、「リラックスする場所」という項目で、「自分の布団の中」っていうのを見るとドキッとします。
子供たちが将来、どんな大人になっていきたいか、っていう欄では、みんな、「やさしい大人」とか、「やりたいことをできる大人」「子供の気持ちが分かる大人」「納得できる大人」など、大人になってしまった僕にはなかなかショックな内容。
105人の子供たちの中には、ダウン症など、ハンディのある子や、どちやかの親をなくしている子、在日韓国人や、日系移民の子たちもいますが、みんなそこで自分自身を撮ってくれ!って感じで存在してる。ひとりひとりが、個なんだという大切な視点で橋口さんが接しているのですね。
あと、みんな秘密や内緒が多くていいですね。
今朝、パンをほお張ってる息子を、いろいろ考えながら見てると、
「うむ。こいつも秘密があって、いろいろ悩んでるんだろうな」
となんだか愛しくなりましたよ。