読後感がこんなに爽やかで清々しいのはほんと久しぶりな気がします。
岡田淳さんの児童文学小説、「二分間の冒険」を読みました。
僕もかみさんも絵本だけでなく、児童文学がけっこう好きなのですが、息子がまだ小さいうちはもちろん絵本中心。その息子も三年生になり、そろそろ昔読んだ本などをいろいろまた探したりしていました。
偶然、岡田淳さんを知り、いくつかレビューなど読んでいて、これは・・・という感じでまずは「二分間の冒険」を買ったのです。
読み始めると、もうあっという間。導入部からスピード感ある展開にぐいぐい引き込まれます。僕自身が小学生の頃に戻って、冒険の世界を旅しているような不思議な感覚のまま話が展開しました。もちろんせつない恋心も思い出します(笑)。ほんとせつない・・・。
悟はふたつのマントを左の肩にかけ、右手でかおりの肩をだいた。
などのさりげない表現にドキドキしますね。「かおり」がだんだん、自分の初恋の女の子に思えてきます。いや、まじで。
この手のジャンルは海外のファンタジーノベルが圧倒的な量ありますが、今回、翻訳本にはない良さがほんと実感できました。日本の子供時代の延長の中の冒険で、読み終わると成長した主人公に共感しまくっている自分がいるんですよね。
まだ少年のあなたも、今少年の親になろうとしているあなた、そしてかつて少年だったあなたもぜひ読んでみませんか?