黒部渓谷

2005年08月29日

この秘境感は本当に香川か？！

お盆に50代のおっちゃんと談笑していたとき、香川の穴場の話になった。お互い持ちネタを披露するがだいたい知ってるところ。が、おっちゃんが「じゃぁ、黒部渓谷知ってるか？」と来た。琴南町とのこと。美霞洞渓谷は有名だが、黒部渓谷は知らない。その場では適当に流しておいたが気になったので夏の終わりに息子と行ってみることにした。

琴南町、国道438号を南下。腹ごしらえにビレッジ美合で食事を取る。僕はカレー。息子は蕎麦。お互い満足していざ渓谷へ！国道を戻って三叉路を入る。道は対向車が来るとやっかいなぐらいの幅だが、所々にかわす場所があるので問題ないだろう。ずんずん進むとやがて道の谷側が「渓谷」っぽい感じになってくる。降りるところを探してみるが車が停められない。仕方なくどんどん進んでいくと、小さな社が見えてきて、その手前に「黒部渓谷」の案内標が。山側のスペースに駐車。

社の横から慎重に水面に向けて下る。周囲は楓だらけで、これは紅葉が見事だろなぁ。二段の滝が水しぶきをあげていて、真夏日のこの日も暑さはまったく感じない。水の透明感と光の乱反射で幻想的な雰囲気だ。息子はさっそく川の中へ。僕も追いかける。うーん、冷たい！気持ちいい！よく見るとサワガニや、巻貝がたくさん。どの岩の下にも生き物がいっぱいだ。泳いでも安全な深さ。この日はアブの類もいなくてゆっくり水遊びができた。

渓谷沿いの車道は杉の木が気持ちいいハイキングコース。社下の滝つぼで僕らは遊んだわけだが、下流も小さな滝が続き面白そう。上流は柱状節理岩の割れ方にそって面白い形の川底が続く。どっちも幼児連れは遊びにくいが、大人のシャワートレッキングには持って来いのフィールドだろう。息子よ。悪いが、今度はお前に内緒で出かけますね。

住所　　　　：香川県仲多度郡琴南町
駐車場　　　：道路脇に数台。
アクセス　　：ビレッジ美合手前の三叉路から、車で約10分
ＵＲＬ　　　：http://www.town.kotonami.kagawa.jp/

雲辺寺

2005年08月16日

日本一のロープウェイで辿り着いた先は

高松市内は灼熱の真夏日。暑くて仕方ないが、息子（3歳児）がどこか連れてけというので、どこに行きたいか聞いてみる。答えは決まっていた、電車。けど、もう電車は高松駅だろうが、多度津駅だろうが僕が飽きていたので、ここはひとつ、乗り物図鑑でしか見たことがないロープウェイを見せてやろうということで雲辺寺に向かうことにした。

高松からだと、高松自動車道を利用して、大野原ICを降りる。そこからは交差点ごとに案内の看板があるので迷うことはない。途中から多少道が狭くなるので、運転には充分注意したい。ICから約15分で到着。ロープウェイの山麓駅は広い駐車場で、いくつか店があり、蕎麦など食事もできる。ロープウェイの切符を買っていざ出発！

この雲辺寺ロープウェイは、全長約2,600m、山麓駅から山頂駅の高低差約660mを毎秒10mというスピードで山頂に到着する、日本でも屈指の高速ロープウェイ。第二支柱から第三支柱の間隔は日本一ということで、かなりの高度感を満喫できる。春は山桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は霧氷と、四季に景色を楽しめるとのことだ。

山頂駅に降りると。気温24度。かなり涼しい。弘法大師像のお迎えを受け、紫陽花の咲く小道を第66番札所の雲辺寺へ向かう。息子の足取りも軽やか。道沿いには五百羅漢さんが並んでおり、圧倒される。おひとりおひとり特徴的で、謎のかわいい（ちょっと不気味な）珍獣を抱いていたり、大笑いしている方や、中には孫の手で背中を掻いている方など見ていて飽きない。

雲辺寺の本堂まではほんのわずか。手を洗って参拝。境内には、茄子の置物があって座って願うと幸せになれるとかで、息子も堂々と馬乗りに。絵馬も茄子の形でかわいい。「事を成す」ということのようですね。飲用の美味しい水も湧いている。渇いた喉を潤す。山頂駅以外は、ほぼお寺の敷地のため、特に店などはない。お土産代わりに、茄子のついたお守りを買った。

境内からちょっと上がったところに、大きな毘沙門天の像が立っていて、台座の内部がらせん状になっており、足元まで登ることができる。三豊平野はもちろん、石鎚山系、剣山系までの大展望が楽しめる。また周囲は冬はスキーのゲレンデ、冬以外はパラグライダーのゲレンデとして人気がある。息子も大喜びの小旅行だった。

住所　　　　：〒769-16　香川県三豊郡大野原町（ロープウェイ山麓駅）
電話番号　　：0875-54-4968（ロープウェイ山麓駅）
ロープウェイ料金　　：大人往復2,000円
運行時間　　：3月～11月 7:20～17:00 12月～2月 8:00～17:00
駐車場　　　：山麓駅前、数百台可能
アクセス　　：大野原I.C.より15分
URL　　　　 ：http://www.shikoku-cable.co.jp/unpenji/

高鉢山風穴

2005年08月15日

自然の神秘？！真夏でも気温10度の冷凍庫

夏場に暑さをしのぐ自然っぽい場所というとどこを思い浮かべますか？もちろん香川県内。山の上？いやぁ、暑いでしょう。渓谷？それはけっこう涼しいですね。海？泳いじゃいますか。それもけっこう。ですが、真夏日でも10度以下を体験できるスポットがあるのです。この温度差は他のものでは無理じゃないかなぁ。それが「風穴」。

香川県内唯一の風穴は、綾上町の高鉢山山麓にあります。国道32号なら陶の交差点を南へ。綾菊の工場を超えて、さらに南下。ちょいとぐるぐると二車線の山道を行くと、八十八茶屋といううどん屋さんがありますので、そこを細道に右折。さぬき百景の石柱と、高鉢山キャンプ場への案内を目印に。

細道は途中からかなりの勾配になりますが、車なら大丈夫。キャンプ場まで進めば車を置いて歩きましょう。高鉢山はサクラの名所でもあり、その昔は航空灯台もあったぐらいですから、眺めは最高。ぜひ時間があれば登ってください。本日は暑すぎる（35度）のでやめておきます・・・。

炊事場などを過ぎ、キャンプ場のコテージなど見えてくると、山側に、「風穴」の看板があります。階段をあがると、石積みの風穴の全貌が。さっそく中に入りますが、崩れやすくて危険との事なので、決して石垣を触ってはいけません。中は三畳間程度。入り口付近で既に「冷やこい」です。温度計がぶら下がっていて、この日の中は10度。なんと温度差25度！すぐに汗がひきます。

いつまでもいたい気分ですが、風穴で夏風邪ひいても恥ずかしいので、外へ。風穴は大正期に、大豆やウド、みかんなどの貯蔵目的で作った半人工のいわば冷蔵庫。できあがった時は県知事も迎えてセレモニーをやっただとか。風穴というと富士山麓や信州などでしか聞きませんが、この香川にも同じ原理で、涼しい空気を送り続けている風穴があります。ぜひ一度訪れてみては？

住所　　　　：香川県綾歌郡綾上町
電話番号　　：087-878-2207（綾上町農林商工課）
駐車場　　　：10台程度まで
アクセス　　：国道32号陶交差点から約15分
URL　　　　 ：http://www.town.ayakami.kagawa.jp/